奄美大島の郷土料理

奄美大島の料理や食べ物のことを、奄美では「シマヌジュウリ」と呼びます。

同じ日本といえど、本州・内地とは異なる食文化を持つ奄美大島。

どちらかというと琉球の文化に共通する食べ物もありますが、奄美大島にしかない料理もたくさんあります。

そんな奄美ならではの味覚をご紹介していきます!

奄美大島ならではの郷土料理・ソウルフード

奄美大島のグルメで食べてほしいのは、なんといっても郷土料理の数々。

島の気候や食材を活かした料理がたくさん楽しめます。

 

鶏飯(けいはん)

奄美大島の郷土料理・鶏飯

奄美大島の人で、鶏飯が嫌いという人は見たことがありません!

鶏飯はシマッチュに愛される名物郷土料理です。

 

レストランによっては最初から具材がご飯に乗った状態で提供されることもありますが、基本的にはおひつに入ったご飯と、お皿にこんもり乗った具材、そして鶏の黄金スープが鍋に入れられて出されるので、自分で盛りつけて食べます。

 

具材は錦糸卵やしいたけ、鶏肉。

薬味としてパパイヤの漬け物や紅ショウガ、海苔にネギにタンカン(奄美の柑橘類)の皮などが出てきます。

 

熱々のスープをつゆだくにかけて食べれば、味わいのある優しい鶏飯にもう夢中です!

 

油ぞうめん

 

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茹でたそうめんを、ニラや煮干しなどと炒めて作る伝統的な郷土料理。

お店によって、野菜や肉がたくさん入っていたり、パスタ風に仕上げていたりとバリエーション豊か。

 

また、汁なしの油ぞうめんも汁ありのものもあります。

どれもおいしいく、おつまみとしてお酒のお供にも、〆にもバッチリです。

 

トビンニャ

奄美の一品といえばトビンニャ(マガキガイ)

トビンニャ(マガキガイ)を塩で茹でた料理。

居酒屋では突き出しとして出てくることも多い一品です。

これがまたお酒に合う!

特に黒糖焼酎のおつまみに最適です。本当に合います。

 

ヤギ汁などヤギ肉料理

奄美大島のヤギ汁

奄美大島では昔、食用にヤギを飼育していることも多かったそうです。

ヤギ肉をお味噌と合わせたヤギ汁や、ヤギ肉のステーキなど、ヤギ肉を使った料理をいただくことができますよ。

くさみがあるので好みが分かれますが、合う人にはとても合う!という料理です。

 

また、ヤギのミルクを濃厚に使ったソフトクリームも人気。

龍郷の「それいゆファーム」や、笠利の「みしょらんカフェ」で食べられます。

 

豚足の煮込み

奄美大島の郷土料理・豚足煮込み

奄美大島ではお正月やお盆など、お祝いの席で豚足を食べる習慣があります。

しっかり煮込んでいるのでほろほろと柔らかいんです。

コラーゲンが多く含まれるので、女性にも人気がありますよ。

 

塩豚(ワンフネ)

奄美大島の郷土料理・塩豚(ワンフネ)

ワンフネとは、骨付き豚肉のこと。

分厚い三枚肉を少しの塩で味付けしてコトコト煮込めば、トロトロで美味しい塩豚の完成です。

さっぱりした味付けなので、暑い夏でもパクパク食べれて夏バテ対策にもいいですよ。

 

パパイヤの漬物

 

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青パパイヤの漬け物は、奄美大島ではメジャーなご飯のお供。

鶏飯の具材のひとつとして出されることも多いです。

カリカリとした食感と塩が効いた味付けで、何倍でもおかわりできます。

塩漬けの他にも、醤油漬けやピリ辛に味付けしたものなど、バリエーションが色々あります。

 

奄美大島ならではの名物食材

奄美大島の食材は新鮮なので、居酒屋ではシンプルに切って軽く味付けしたものが提供されることも多いです。

わたしも本州で食べていた時はそんなに好きじゃなかった食材が、奄美で食べるととても美味しくて大好きになった経験を何度かしています。

 

あおさ

奄美大島のアオサ

1月から4月にかけて旬を迎える「あおさ」。

海藻の一種で、マグネシウムなどのミネラルが豊富な食材です。

 

お味噌汁やお吸い物に入れても美味しいですよ。

レストランや居酒屋では「アオサの天ぷら」をよく見かけます。

ふわふわした食感がたまりません!

 

奄美大島では旬の時期を中心に、龍郷の「まーさん市場」や名瀬の「やっちゃば」などで、地元で採れたアオサを購入できます!

 

もずく

奄美大島のもずく

奄美大島のもずくは本当においしいです!

もずくはあまり好きじゃない、という人もぜひ一度は奄美で食べてみてほしいです。

奄美近海で獲れた新鮮なもずくは、海の塩分であっさりと味付けされています。

 

三杯酢としょうがで食べると、もう絶品です!

もずく酢の他にも、もずくの天ぷらやもずくそうめんもおすすめ。

ふわっとカリッとした食感が食欲をそそります。

 

島らっきょう

奄美大島の島らっきょうの塩漬け

島らっきょうは、本州のらっきょうよりも小粒で柔らかいのが特徴です。

本州のらっきょうは甘酢漬けをよく見かけますが、島らっきょうは新鮮なものを塩漬けにしたり、浅漬けであっさりいただきます。

島らっきょう本来の、ピリッとしつつもほんのり甘い味を楽しめますよ。

奄美の居酒屋では突き出しの一品としてもよく見かける食材です。

 

伊勢えび

伊勢海老

意外だと思われることも多い、奄美大島近海で獲れる伊勢エビ。

ぴちぴちの新鮮です!

知り合いの漁師さんが「獲れたよ〜」なんて伊勢エビを家に持ってきてくれるのも、島の日常のひとコマです。

 

少しの味噌や塩で味付けして「海老汁」にしたり、バーベキューで丸ごとあぶったり、食べ方はさまざま。

島内では龍郷の「まーさん市場」や、名瀬の「前川水産」などで購入できます。

 

紫芋

奄美大島の紫芋

島外持ち出し禁止品目のひとつ、奄美大島のムラサキイモ!

内地でもよく見かけるサツマイモより、細長くスラッとしたシルエットです。

皮は白っぽいのですが、ザクッと切ると中はきれいな紫。

一口大に切って揚げて少し塩を振るだけで、あまじょっぱいおやつの完成です。

サラダの色付けにも使えますし、紫色のスイートポテトなど、ハロウィンの紫色スイーツにも便利な食材です。

 

エラブチ

奄美大島のエラブチ

エラブチは、コバルトブルーの鮮やかな魚。

ブダイというタイの一種だそうです。

南国らしい熱帯カラーの魚で、歯ごたえのある食感が特徴です。

お刺身で食べると少しくさみがあるので、お醤油よりも酢味噌で食べるとおいしいです。

唐揚げや煮付けにしても美味しいですよ。

スーパーの鮮魚コーナーや魚屋さんに行くとよく見かけます。

 

奄美大島ならではのおやつ・名物お菓子

奄美大島のおやつは、昔懐かしい伝統のお菓子もいまだに人気があります。

だって優しくておいしいんだもの。

ぜひ一度ご賞味あれ!

 

アンダギー

奄美のお菓子アンダギー

島ドーナツとも呼ばれる、一口大(よりちょっと大きい)くらいの揚げ菓子です。

そのまま食べても美味しいですが、わたしはレンジで10秒くらい温めて、柔らかいのを食べるのがお気に入りです。

 

お店や製菓会社によっては、紫芋味・たんかん皮入り・黒糖・抹茶味・ココア味・柚子はちみつ味など、たくさんのフレーバーがあるのも楽しい!

比較的日持ちしやすいので、お土産にも喜ばれるお菓子です。

 

ふにゃ焼き(舟焼き)

 

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ふにゃ焼き(舟焼き)は、餅粉・はったい粉・黒糖を混ぜた生地を焼いたお菓子。

シンプルな味わいだけど、モッチモチした食感がクセになるんです!

ふとした瞬間に、あっと思い立って食べたくなる懐かしいお菓子。

わたしは奄美大島以外では見たことがないので、ぜひ食べてみてくださいね。

 

かしゃ餅

 

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かしゃ餅は奄美大島のよもぎ餅のこと。

奄美地方でカシャと呼ばれるクマタケランの葉に包まれているのでこう呼ばれています。

よもぎの香りと一緒に、カシャの葉の豊かな緑がほんのり香る、コシのある食感のお餅です。

 

黒糖ナッツ系

奄美大島のカシューナッツ黒糖

ピーナッツやアーモンド、カシューナッツといった豆に奄美の黒糖をまぶした黒糖菓子。

奄美大島や周辺離島のお土産屋さんに立ち寄ると、よく見かけます。

黒糖がカリッと香ばしく、ナッツ本来の甘さや食感を引き出しておいしいです。

どれも美味しいのですが、わたしのおすすめは写真の「豆な手作り カシューナッツ黒糖」!

カシューナッツのなめらかな歯触りとしっとりした味わいに、サッパリした黒糖のカリカリ食感がやめられない!

イチオシです。

 

黒糖を使ったお菓子

奄美大島の黒糖

黒糖豆菓子の他にも、奄美大島の黒糖を使ったお菓子はたくさん販売されています。

100%の黒糖を固めた香ばしい純黒糖や、黒糖かりんとう、黒糖シフォンケーキやクッキーなどなど、種類豊富。

黒糖は白い上白糖と比べて、低カロリーでビタミン・ミネラルも豊富で、疲労回復や夏バテ対策にいいとされています。

黒糖のお菓子だけでなく黒糖の砂糖を自分用のお土産にして、お家で使う人も増えているそうです!

 

奄美大島ならではの名物ドリンク

奄美大島ならではのドリンクもあります。

昔から伝わる、おじいちゃんおばあちゃんの健康の知恵です。

 

ミキ

奄美のミキ

奄美大島の人ならみんな知ってるミキ。

米・さつまいも・砂糖を発酵させた飲み物です。

自然のものしか使っていないので健康によく、栄養分たっぷりで便秘解消や肌荒れ予防にいいそうです。

みんな知ってる有名なソウルフードとはいえ、奄美出身者の中でも好き嫌いが分かれます。笑

さつまいもと砂糖で甘味がついているので、その味は「甘いおかゆ」とか「アルコールの無い甘酒」「お米のヨーグルト」などと例えられたりします。

奄美大島のスーパーではリプトンやコーヒー飲料の隣とか、牛乳の隣で販売されています。

定食がおいしい「島とうふ屋」では、定食を注文すればミキや豆乳が飲み放題というサービスもあるので、試してみてはいかがでしょうか?

 

奄美大島ならではのフルーツ

南国・奄美大島には、亜熱帯のフルーツがたくさん育ちます。

夏のフルーツも冬のフルーツもあり、1年のどの時期でも島ならではのフルーツが旬を迎えていますよ。

 

時計草(パッションフルーツ)

奄美大島のパッションフルーツ

甘酸っぱい味と、種のプチプチした食感がたまらないパッションフルーツ。

紫色の実を半分に切れば黄色い果汁と種が出てくるので、そのままヨーグルトやパン、かき氷にかけるだけで一気に南国フレーバーに!

パッションフルーツの花が時計のように見えるので、奄美大島では時計草(とけいそう)と呼ぶ人も多いです。

パッションフルーツの実は、紫の皮にシワが寄るくらい熟してからが食べ頃!

ツヤツヤのうちに食べると、甘さより酸っぱさが目立ちます。

旬の時期には、ジェラートやシフォンケーキ、パフェやパンケーキなどに調理されてお店で食べることもできます。

 

マンゴー

奄美大島のマンゴー

南国フルーツの王様といえばマンゴーですよね。

たっぷり太陽を浴びて育った奄美大島のマンゴーは、とても甘いです!

タイなど、東南アジアの国々でマンゴーを食べたことがある人は、甘いと思ってマンゴーを食べたら案外酸味が強かった経験があるかもしれません。

でも、奄美のマンゴーは本当に甘いんです。

皮の上から軽く掴んで、少し柔らかいと感じるくらいが食べ頃です。

 

ばんしろう(グアバ)

奄美大島のばんしろう・グアバ

ほのかな甘みが爽やかなグアバ。

奄美大島では「ばんしろう」の名前で販売されています。

グアバの色といえばかわいいピンクですが、皮は薄い黄緑〜黄色。

爽やかな香りが食欲をそそります。

 

ドラゴンフルーツ

奄美大島のドラゴンフルーツ

見た目のインパクトが大きいドラゴンフルーツ。

でも、濃い紫色の果肉からはイメージできないほど、繊細で優しい甘さのフルーツです。

奄美大島では切ってそのまま食べる他に、カレーの隠し味にしたり、パッションフルーツと一緒にスムージーにして楽しみます。

果肉の濃い紫色は、手の爪の隙間は服に付くとなかなか色が取れないので気をつけてくださいね!

 

島バナナ

奄美の島バナナ

通常の外来種のバナナより小さく、甘みの中に程よく酸味があるのが日本在来の島バナナの特徴です。

島バナナの甘みはとても濃厚なのですが、適度な酸味のおかげで、外来種のような甘ったるい感じにはなりません。

舌触りももっちりクリーミーで、小さい子どもも大好きという子が多いです。

内地で買うと値段が跳ね上がるそうなので、奄美大島に来たらぜひ食べてみてくださいね。

 

スターフルーツ

奄美大島のスターフルーツ

こちらも亜熱帯の奄美大島ならではのフルーツ。

何より見た目がかわいいスターフルーツですが、味も梨のような爽やかな味でおいしいです。

薄く切ってサラダに盛り付けたり、そのまま少し塩をかけて食べるのもおすすめ。

皮は薄く、形的にもむきにくいのでそのまま食べます。

星の先端にあたる角の部分が固くなったら、そこだけ削るとおいしく食べられますよ。

 

たんかん

奄美大島のタンカン

奄美大島の冬の味覚といえば、たんかん。

柑橘特有の甘酸っぱい香りと、プリプリの果肉が最高です。

内地の柑橘系フルーツよりも、甘さが濃厚なのが特徴。

旬の時期には定食のデザートに出てきたり、たんかんシフォンやジェラート、皮をアンダギーや黒糖に入れたりと、さまざまな楽しみ方を発見できます。

 

スモモ

奄美大島のすもも

甘酸っぱいスモモも奄美大島の特産です。

特に奄美大島の大和村(やまとそん)では、すももの収穫時期に「すももフェス」などイベントを開催したりと盛り上がります。

そのまま食べたり、ジェラートやソフトクリーム、ジャムやフルーツソースの他、焼き肉のタレの隠し味としても楽しめますよ。